病害虫防除

元気な草体にするために

野外・室内どっちで育てるにしろ、病気も虫も切っても切り離せない相手。
病害虫防除は長く育てるためにも大事なメンテナンスの一つです。
主に殺ダニ・殺菌・殺虫の3種をローテーション。
へりっこはベニカ、トップジン、コロマイトなどを使ってます。

薬剤散布をする時は一気に全部の植物にやる。徹底的に裏側も茎も。じゃないと意味がない。
やつらは薬がなくなるまで隣に避難して、ほとぼり冷めた頃に戻ってくる。
薬剤散布を行う日は、30度以上になる日を避けて、2~3時間以内に乾く様に換気・送風すること。(By土居寛文技師)

 

食虫植物に使えそうなお薬。

殺菌

・ダコニール1000水和剤
・トップジンMゾル
・トップジンMペースト
・ベンレート水和剤

 

殺虫・殺ダニ、その他混合

・コロマイト
・オルトラン水和剤
・アルバリン(ジノテフラン)顆粒
・ベストガード顆粒
・モスピラン
・トップジンMスプレー
・ベニカXファインスプレー
・オールスタースプレー
・マラソン乳剤
・スミソン乳剤
・サンヨール


発根促進剤

・ルートン
・メネデール
・バイオゴールドバイタル

以上、へりっこや食虫植物探索会メンバーが試して大丈夫だった薬剤、そして長期使い続けている薬剤です。今後も更新。

※こちらの薬剤の使用に関して、発行業者様のお墨付きがあるわけではございません。参考程度にとどめ、各々の判断でご使用ください。

 

 

病害虫症状例

昆虫

使用するのは安定のテデトール。殺虫剤でももちろん可。
フミツブースよりツボニオトースの併用がオススメ。

 

スリップス

アザミウマともいわれている。
どこからともなく現れる。目に見える。使用するのは殺虫剤。

サラセニアのスリップス害。

茶色い斑点状の食害が目立つ。

ネペンテスのスリップス害。
葉がいびつになったり萎縮します。

袋もいびつになり萎縮します。

 

ホコリダニ

どこからともなく現れる。目に見えない。使用するのは殺ダニ・殺虫剤。

 

カイガラムシ

葉や茎にひしゃげた白いワラジムシみたいなのが張り付いていたらコイツ。
ハブラシなどでこそぎ落してください。

壺がいびつになり、株の元気がなくなる。
どんなに環境を整えてもいつまでも壺が綺麗に完成しない場合はカイガラムシを疑いましょう。

 

ネコナカイガラムシ

根につくカイガラムシのような虫。
 
用土を掘り返したら記憶にない白っぽい粉が根回りに散らばってたらコイツ。


気付いたら早々に植え替えましょう。
卵が土に潜んでいる可能性あり、そして他株に移ると厄介。

 

ネマトーダ

通称・ネコブセンチュウ。
使用できるお薬は残念ながらないと思ったほうがいい。種or挿し木更新。
同じ腰水やトレーからも移ります。地面・土に直置きも危険。
上の棚が下に流れ落ちる設計にするとこぞって感染する可能性がある。
面倒かもしれないが感染リスクを下げるためにも、出来る事ならトレーをわけ棚一つ一つに配水場所を作る方が良い。

ネマトーダに侵されたネペンテスの根(写真は知人より提供)
アリの巣穴の小部屋の様に不規則に膨らむのが特徴。


ネマトーダと塊根の違い比較(写真は知人より提供)
根元部分だけが太くなる。

 

カビ

薬とかよりも拭き取り、換気。
ケースの中の場合は攪拌扇などで空気を動かして。

新芽がカビたり用土がカビたりと高温多湿が基本の食虫植物には切っても切り離せない存在。にっくきカビめ!

 

ウイルス・菌

使用するのは殺菌剤。
他の植物を切ったハサミなどから簡単に感染。
めんどくさくても他の植物を切った後は刃をライターなどの火であぶりましょう。
萎縮・成長が遅い・脇芽ばかり更新する…など症状は様々。

 

薬害

散布濃度が濃すぎた、長時間乾かず葉が濡れていた、高温度の中薬散した…
等の理由により植物に影響が出る場合があります。
 
薬害の出たピンギキュラ。綴化現象。
生長点が無造作に増える。葉がいびつに。結実しなくなる。
 

薬害の出たドロセラ。
ピンギキュラやドロセラといったネバネバ系は、粘液に薬を必要以上に取り込んでしまい乾燥・排出が出来ずに薬害が出るのではないかと思われる。
こちらも繊毛が溶けたり葉がいびつに。


薬害の出たネペンテス。
開かず枯れる。

 

白化現象


暑すぎると発生。
離層ができて葉身が落ちる。

 

酸欠

根の酸欠状態。

 

人間が気を付ける病気。

過敏性肺臓炎(加湿器病・加湿器肺)

水道水内および保管した水の菌やカビを超音波加湿器などで空気中から体内に取り込みアレルギー反応が出る病気。
食虫植物と湿度はきっても切れない関係。超音波加湿器・噴霧器を使っている人も多いと思います。
掃除をサボったり、古い超音波加湿器を使っているとなりやすい様です。
使用している方は経年に応じたメンテナンス・買い替えをおすすめします。
症状はアレルギーと同じで、鼻水・粘膜の充血・咳・発熱と風邪症状に似ていることもあるので、あまりに長期に長引いたり、出先だと症状が緩和される様なら疑ってみてください。

 

接触性皮膚炎

植物や用土、薬品のもつ物質に触れる事で皮膚炎を起こします。
そのものの持つ毒性の場合とアレルゲン物質に触れた事による場合があります。
後者は人それぞれアレルギーを引き起こす物質が違うので食虫植物でも発症する可能性があります。
アナフィラキシーを起こしたら一貫の終わり。なるべくはやくアレルゲンを特定した方が身のためです。

 

薬剤長期使用による病害虫の耐性。

同じ薬を使い続けていると効かなくなる…と言われています。
薬剤耐性のついたゴキブリと新しい殺虫剤がいたちごっこしてる…なんて話を聞いたことはないでしょうか。
某植物園では数種類の薬をその都度違う配合、被害から考査しパターンを変えてローテーション散布しているとのこと。
自宅で愛でる程度の小空間・少量土の短期間ではなかなか起こりにくい話かもしれません。
しかし余剰株が増えるにつれ他人に譲渡する機会も出来てきます。
正直「あの人から買うと〇〇が付いてくるから気を付けて…」なんぞと影で言われたくありません(笑)

育成当初は1つ万能そうな混合薬を用意し、しばらく育ててから自分の環境で症状の出やすい病害虫の防除薬を買い足すのをおすすめします。

それと、安くなるからと言って使い切るのに数年かかりそうな大容量の薬剤は一般宅では買わないように。
空気に触れた瞬間から劣化・変質が始まってると思え!と、こちら食虫神より伝言です。

 

症状等の写真、現在用意中!そして募集中(笑)